石川県を中心として、富山県・福井県を商圏に「非破壊検査」「構造物点検」を行なっている株式会社セイレイメンテックです。

今回は弊社で使用している「X線検査装置」について説明いたします。

弊社ではイメージングプレートを使用したデジタルX線を行っております。

X線検査装置とは?

X線検査装置とは、非破壊検査機器の一種で、物を壊さずに外から見ただけでは判別が難しい内部の構造や欠陥などを調べることができる機械です。

X線は、波長が非常に短い電磁波で、物質を構成する原子と原子の間を通り抜けることができます。

しかし、すべてのX線がそのまま通り抜けて来る訳ではなく透過する際に減衰します。X線が原子核のまわりを回る電子と当たると様々な相互作用(光電効果・特性X線放射・非弾性散乱など)が起きます。

X線検査装置とは?非破壊検査機器とは違う?


そういった現象の起きなかったX線が直進し、透過X線となり、その線量が多いほど暗く黒く写ります。逆に減衰した部分は明るく白く写ります。

X線検査装置は安全なのでしょうか?


X線は身近な例で言うと、病院などで利用されるレントゲンはX線を身体に照射し、密度の高い部分と低い部分の透過率の差を利用して、体内の様子を確認しています。

X線検査装置とは?非破壊検査機器とは違う?

X線はこのように医療界、産業界の発展に大きく貢献してきました。ですが、反対に過度のX線を浴びてしまうこと(X線被爆)は、人体に悪影響をもたらしてしまいます。

具体的には、がんの発生や皮膚の炎症・脱毛、血液生産の停止などが起こります。ゆえに、X線は作業者の安全を考慮した上で、取り扱わなければなりません。

そこで国は、X線発生装置を用いる作業者の安全を確保するために、「労働安全衛生法」に基づいた「電離放射線障害防止規則」という規則を定めました。そして、この規則に沿った対策を行うこととしています。

この規則では、一定のX線発生業務を行う場合、X線作業主任者免許を受けた者のうちから、管理区域ごとにX線作業主任者を選任することが義務付けられています。(ちなみにエックス線作業主任者は労働安全衛生法に基づく国家資格です。)

ちなみに、医療用のX線発生装置を取扱う場合は、診療放射線技師等が管理にあたり、波高値による定格電圧が1000 kV以上のエックス線発生装置を取扱う場合は、第1種放射線取扱主任者が管理にあたります。(※そもそも医療用のエックス線装置は、医師・歯科医師か診療放射線技師でなければならないので、エックス線作業主任者では人体に照射してレントゲン撮影などはできません。)

X線検査装置とは?非破壊検査機器とは違う?

また、非破壊検査を行う人たちも労働安全衛生法で取り扱いや管理の仕方が定められています。
X線検査装置を使用する人は線量計を装着し、結果を記録に残し、半年に1度の健康診断を受けることが義務付けられています。

つまり、X線検査装置は安全に扱うノウハウと気遣いが必要不可欠ということになります。

X線検査装置の安全な使い方

放射線防護の三原則として、

  • X線発生部としっかり距離を取る
  • 被ばく時間を可能な限り短くする
  • X線発生箇所と人との間に遮へい物を置く

X線は距離の二乗に反比例して減弱しますので、X線が漏れている危険性、被曝の危険性がある場合はすぐに離れることが重要です。

ロープなどで装置周囲を囲んだり、床にシールを貼るなどして作業者以外の立入りを制限することにより、X線発生部との距離を確保する必要があります。

弊社で使用しているX線検査装置

工業用ポータブルX線装置 RF-200SPS


Radioflex RF-200SPSは、建物のメンテナンス、狭い場所や高い場所にあるコンクリートや配筋/配管の内部の検査に使用するように設計されています。

工業用ポータブルX線装置 RF-200SPS

X線発生器の大幅な軽量・小型化を実現し、一層の信頼性の向上が図られています。
制御器についても、省エネルギー化を図りました。

  • 100Vにて使用できますので、検査現場が広がります。
  • 小型軽量で狭い場所や高い場所での検査に最適です。
  • 信頼性を誇るセラミックスX線管を使用。
  • タイマー(高輝度LEDディスプレイ)のデジタル化は、薄暗い場所でも露光時間の再現性を高めます。 撮影完了をブザー(警報ブザー)で知らせます。
  • 自動エージング回路を搭載 X線管のエージング(ウォーミングアップ)は自動的に完了することができます。

モバイル型イメージングプレートスキャナー


世界基準を満たし、圧倒的な販売実績を誇る、ドイツ DÜRR NDT社の軽量でありながら堅牢な屋外使用に適したイメージングプレートスキャナー(CR)です。

モバイル型イメージングプレートスキャナー

※弊社ではRigaku社販売の装置を使用しております。
Rigaku

X線検査装置を使用してさらに一歩先の非破壊検査を実現


デジタルX線を使用したコンクリート内部検査、デジタルX線のイメージングプレートは国内ではまだまだ少ないですが、弊社では、いち早く取入れ運用しております。

X線検査装置を使用してさらに一歩先の非破壊検査を実現

非破壊検査を実施することで、部品の故障や破損が原因で発生するトラブルを未然に防ぐことができます。このため、様々な工業製品で非破壊検査が実施されており、社会の安全に大きな役割を果たしています。

弊社では、主に土木構造物、プラント設備、製品検査において非破壊検査を実施しております。検査において気になることやご質問に関しましては些細なことでも、お気軽にお問合せ下さい。

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